2024年12月10日
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40代/男性
・仏伊中印料理の元シェフで、現在はコンサルティングに携わっています。
・宅麺は主に製麺・スープ開発の参考用に利用しています。
・麺の加水率やスープの甘い、塩っぱい、辛い等は主観ではなく、全て検査器により数値化した絶対値及び相対値を元にコメントしています。答え合わせのご参考に。
・味覚検定チョコEASY・NORMAL・HARD全問正解(全問正解率1%)
・ラヲタ歴35年以上、春木屋・丸長・土佐っ子の味で育ち、家系直系・二郎直系・東池袋大勝軒直系は何周もしている元ガチ勢です。
・プラチナ会員ですが抽選販売は直近29回中26回落選、新商品は全滅で毎回先着販売で買っています。
・麺が解れない原因は強く固めているからではなく、打ち粉が少ないか、配送時の結露による麺表面の糊化が考えられます。コツとしては思い切って麺を取り出してレンチンし、軽く解して茹で直すと解決出来る場合があります。
2024年12月10日
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スープは豚、鶏、魚介の淡麗清湯ですが、カエシも化調も使わずに出汁そのもので味わうのが大きな特徴となっています。
カエシ化調不使用といえば、ラヲタ歴の長い方ならかつての桃桜林ナシナシやラーメンゼロあたりを思い浮かべるんじゃないかなと思います。
ただ豚や鶏など動物の生ガラからは塩味を殆ど取れないため、桃桜林の軍鶏白湯はナシナシにするとほぼ無塩状態となっていましたが、
こちらはラーメンゼロのように豚鶏以外にも魚介類が使われているため、煮干や節、昆布などの乾物から適度な塩味、豊富な旨味、そして根菜類からナチュラルな甘味が抽出されています。
塩分濃度約1.5%、Brix値約3.9%と穏やかな味わいで、スープ表面にコラーゲンの膜が張るまろやかさとコクもあり、
塩味が優しい分滋味溢れる食材の出汁感がダイレクトに伝わってきます。
最初は薄味に感じるかもしれませんが、食べ進む内に舌に馴染み、次第に適切な濃度として味覚が整ってゆきます。
麺は村上朝日製麺所の低加水角刃細ストレート。
指定の茹で時間でやや硬めのコリパツ食感に仕上がり、スープをしっかりと拾います。
終盤は軟らかくなると共に春よ恋のモチモチ感が顔を出し、スープを吸い上げる事で丼内に更なる一体感が生まれます。
付属トッピングは皮を香ばしく焼いた豚バラチャーシュースライスが1枚。
軟らか食感で生姜の爽やかなアクセントもありますが、チャーシューは醤油と化調で味付けが施されており、Inスープのため折角の無化調スープにやや旨味が干渉してしまっています。
辛すじはトロトロにとろける辛口の牛すじ煮込みで、喉にヒリつくコチュジャンの辛味と強めの甘味で味付けされており、
スープに溶かすと攻撃性のないスープが一転して刺激的でパンチのある、濃く深い味わいに変化します。
溶かす量は味を見ながらお好みで。スープに溶かさずとも、ご飯に乗せたり、おかずにしたり、酒の肴にしたりと食べ方もお好みで。
麺屋22ふぅふぅは宅麺でリリースされる前の11月末に惜しまれつつ閉店してしまった為、通販で頂けるのも残念ながら今回が最初で最後になるかもしれません。
名残惜しいですが、最後の一滴まで残さず噛み締めて頂きました。