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【はんつ遠藤のラーメン教室】第25回:有名ご当地ラーメンシリーズ~米沢~


山形のご当地ラーメンのひとつ。歴史は古く1920年代には中国人が切り盛りするラーメン屋台が存在したといわれる。

2015年05月27日 更新
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山形のご当地ラーメンのひとつ。歴史は古く1920年代には中国人が切り盛りするラーメン屋台が存在したといわれる

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米沢ラーメンの特徴


鶏ガラや煮干しなどで採った、あっさりとした飽きの来ない醤油スープで、牛脂などを用いる店舗もある。麺は細めの縮れタイプで、手もみを施して、かなり縮れた仕上がりなのが一般的。
加水量は高めで、スープとの絡みもしっかり。もともとの麺はストレートタイプだったが、東京の築地などで修業をした料理人の常松恒夫氏がカフェ-「舞鶴」をオープンし、麺を手もみして縮れさせる製法を紹介し、広まった。

自家製麺こだわるのが米沢流


日本人が経営するラーメン店は、昭和初期に誕生。「福留軒」「米喜代」「太陽軒(現在の富よし)」などが人気を博した。現在では「ひらま」「熊文」などが大御所クラス。市内には約90軒のラーメン店が存在するが、他地域と比較して、自家製麺の割合が多い。特に「ひらま」はもともと製麺所であったが、特に麺のこだわりを知ってほしいとラーメン店へと変化した。
最近では煮干しのほかにサバやあごだしなどの魚介系も加えてダシ感をより重視したり、あっさり醤油ラーメン以外にも、「味噌屋三男坊」のような味噌ラーメンや、「麺匠ごとう」などに見られる濃厚つけめんなども人気で、創作的ラーメン店も続々増加中。1990年(平成2年)からは地元業者が中心となって「米沢そんぴんラーメン」を掲げたラーメン協同組合「そんぴん会」を発足し、全国に米沢ラーメンをアピールしている。ちなみにそんぴんとは、米沢の方言で「頑固で意地っ張りなこと」を表す。


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フードジャーナリスト・はんつ遠藤


日本のラーメンだけにとどまらず、世界中のグルメに精通する。テレビ番組でのリポーターや、カップラーメン監修、雑誌でのグルメコーナー連載、更にはフー ドテーマパークのプロデュースや監修を行うなど、その活躍は幅広い。世界中のグルメを知り尽くす舌ならではの視点で、数多くの著書を執筆し、バラエティに 富んだ企画やイベントを実施している。