ラーメンを麺、スープ、具まで全部食べほすことを「完食」という。完全に食べる→完全食する→完全食→完食となった
完食の定義
時々、テレビ番組のリポーターが間違えているが、麺と具のみを食べ、スープが残っている状態は、完食とは言わないので注意が必要。ちなみに2軒はしごをして2軒とも、もしくは1軒で2杯を完食することを「ダブ完」(ダブル完食の略語)といい、3軒(もしくは3杯)を完食することを「トリ完」(トリプル完食の略語)という。
完食の利点とは?
完食には、いくつかの利点が存在する。まずは、1食事として、満足感を得られる点。例えば東京ラーメンの場合、麺が160g、スープが400g、具が40gの計600g(店舗により多少異なる)。これを完食することにより、満腹度がとても増大する。
次に店舗との親近感が得られる点。多くのラーメン店にとって、麺は購入しているが、スープは自ら手間と時間をかけて作成している。原価も相当かかっているために思い入れがある。そのスープまで全て飲みほすことは、店主にとってもとても嬉しい出来事。それは「麺は残してもいいけれど、スープは全部飲んで欲しい」と語る店主がいるほど。これにより親近感が増大する。
そんな「完食」を推奨するために、店舗も様々な工夫を行っている。例えば、スープを飲みやすくするために、レンゲを大きくする。または、器の下部に、完食した者のみが読める“隠し文字”を描くなど。中には「おみくじ」スタイルを取り、器の下部に「小吉」「中吉」「大吉」と描かれていて、「大吉」の客には特典を提供する店舗まで存在する。
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フードジャーナリスト・はんつ遠藤
日本のラーメンだけにとどまらず、世界中のグルメに精通する。テレビ番組でのリポーターや、カップラーメン監修、雑誌でのグルメコーナー連載、更にはフー ドテーマパークのプロデュースや監修を行うなど、その活躍は幅広い。世界中のグルメを知り尽くす舌ならではの視点で、数多くの著書を執筆し、バラエティに 富んだ企画やイベントを実施している