俺の生きる道 白山店
店主プロフィール
小林 公太 店主
元プロ野球選手という異色の経歴。
引退後、ラーメンを極めるために国内外で修業を重ね、2016年に『Yume Wo Katare Tokyo』をオープン。持ち前のガッツとセンスで瞬く間に行列店に。
2017年には『宅麺.com』での販売を開始し、「第7回 お取り寄せラーメン オブ・ザ・イヤー」において新人賞を獲得。
第8回・第9回・第10回と3年連続で総合大賞を受賞。
2020年に『俺の生きる道 白山店』と店名を変えて再出発。グループには、つくば店と柏店がある。
店舗情報
<住所>
〒112-0001
東京都文京区白山5丁目36-14
<営業時間>
11:30~15:00/17:30~21:30
日曜定休
※臨時休業は下記公式Twitterアカウントでお知らせ
<公式SNS>
https://twitter.com/yumekata1128
ーまずは3連覇達成おめでとうございます!率直な感想をお聞かせください。
ありがとうございます!一番欲しかった賞なので嬉しいです。2020年は色々と大変な年だったので、もし『宅麺.com』がなかったら店が潰れていたかもしれません。本当に助かりました。
ーこちらこそ大変お世話になりました。ご自身では3連覇の要因は何だと思いますか?
普段の営業では目に見える目標を持ちにくいんですけど、月間ランキングや、今回の「お取り寄せラーメン オブ・ザ・イヤー」が大きなモチベーションになるんですよね。
それらを一緒に働いているスタッフも日頃から意識していて、今回の受賞にも繋がったんじゃないかと思います。
ーひとつの目標にして頂けて幸いです!昨年は店名変更という転機もありましたね。
そうですね。色んな事情で店名を変更する必要があって、妻(片岡安祐美さん)も私もお世話になっている萩本欽一さんに相談したんです。
そしたら「自分のストーリーや人生の道が分かる店名がいいんじゃない」と言われて、「ラーメンが俺の人生、生きる道だ!」と思って『俺の生きる道』という店名に決めました。
ーまさか店名に萩本さんが関わっていたとは驚きです!ところで、小林さんは元プロ野球選手ということでも有名ですが、なぜセカンドキャリアとしてラーメン店主を選ばれたのでしょうか?
話せば長いんですが、アメリカのマイナーリーグ選手として現地生活していたとき、ラーメンが無性に恋しくなって家から200km先の店にわざわざ食べに行ったんです。当時は食事制限もしていたので、久々のラーメンがめちゃくちゃ楽しみでした。
ー200kmも!さすがアメリカですね。なかなか食べられなかった分、さぞ美味しかったんじゃないですか?
いや、いざ食べたら死ぬほど不味くって笑。
ーまさか…私だったらショックで練習に打ち込めなさそうです笑。
その時は「せっかく遠出したのに最悪だな~」くらいに思っていました。
その後、野球選手を引退してからオーストラリアに語学留学をして、現地でも有名な日本料理店で働き始めました。とにかく根性を見せて働いて、皿洗いからスタートして1年でヘッドシェフにまで昇格したんですよ。
ーとんでもない成長スピードですね。もともと才能があったのではないですか?
自覚は特にありませんでしたが、店を辞める時にオーナーから「お前には料理の才能がある」と言われました。その時に、ふと死ぬほど不味かったラーメンを思い出したんです。
それがこの道を極めようと決意した瞬間ですかね。
ー200km先で食べたあの一杯がここに繋がるわけですね…なぜ海外ではなく日本で店を出されたのでしょうか?
ラーメンにおいては日本が圧倒的に先進国じゃないですか。だから日本で流行らせれば、絶対に海外でも流行ると思って、まずは東京で出店しようと決めました。当時は海外展開も視野に入れていましたね。
ーなるほど。東京での出店までにどこかのラーメン店で修業はされたんでしょうか?
まずは、アメリカのボストンにある『Yume Wo Katare Boston』でインスパイア系の基本を学びました。その後、日本に帰ってからも別のお店でオペレーションを中心に勉強しました。
ただ当時は「とりあえず、やればなんとかなる」っていう思いが強くて、とにかく独立を急いでいましたね笑。2016年に今の前身にあたる『Yume Wo Katare Tokyo』をオープンしました。
ー行動力のある小林さんらしいですね。実際、オープン当初の営業はどうでしたか?
ありがたいことにお客様は沢山来てくださったのですが、オペレーションがぐちゃぐちゃでお客様をお待たせしてしまったり、味が不安定だったりと色々課題が見えてきました。そのあたりを安定させるのに最初は苦労しましたね。
ーその後、2017年から『宅麺.com』に商品をご提供頂いていますが、始めるきっかけは何だったのでしょうか?
少し話は逸れますが、父の実家が呉服店をやっていて、昔は商品を買ってもらうためにはお客様のところに持って行くのが当たり前でした。
それから段々、商品を買いにお客様が店に来るのが当たり前になって…次に来る当たり前はなんだろうって昔考えたときに、「お客様に商品を届ける」ことだって思ったんですよね。
ー訪問販売だったのが店頭販売になり、さらにネット販売へ…と当たり前の変化を感じたということですね。
そうですね。ラーメン屋をやる前からラーメンにも「ネットで注文を受けて届ける」時代が来るっていう確信があって、そんなときにお店のラーメンをそのまま冷凍して販売する『宅麺.com』に出会ったんです。
2016年に『Yume Wo Katare Tokyo』をオープンした時には通販もやると決めていたので、自分から電話して販売を始めました。
ー最初から「店舗と通販の二刀流でやっていこう」と。実際に『宅麺.com』を利用して何か良かったことはありますか?
宅麺を始めたことで店舗営業にもいい影響が出ています!一見、仕事が増えたように思われるんですが、宅麺での利益をもとに社員雇用を増やせたことで、店の運営がすごく楽になりました。
ーそれは意外でした!仕込みの量もかなり増えたと思いますが、味への影響はありましたか?
いい意味でありましたよ。仕込みの量が増えたことで、朝仕込んだ時と夜仕込んだ時の違いや、それぞれを冷凍したときの違いなど、仕込み時間による味の違いをより感じるようになったんです。
これまでシステム化できていなかった仕込みの効率化を考えるきっかけにもなりましたね。
ー単純に「販路が増える」ということ以外にもいい影響があったんですね。
宅麺のおかげで店の運営も味もより安定して、常にベストなラーメンをお客様に提供できるようになったと思います。
ーありがとうございます!最後になりますが、小林さんが歩む「俺の生きる道」について教えてください。
うーん…もちろんラーメン店主としての道を極めることもそうなんですが、一番は「来てよかった」ってお客様に笑顔になってもらうことじゃないですかね。ラーメンはあくまでそのための手段の一つであって。
正直、儲けたいという気持ちもあまりないんです笑。お客様に喜んでもらえるように努力した結果、儲かるっていう順番が正しいと思っていて、儲かったら今度は僕たちがもっと頑張れますし、そうやって良いサイクルが続いていくんです。
そういう意味では『宅麺.com』と共通する部分があるなって感じます。まず「全国のお客様にお店の味を届けたい」っていう想いからスタートしているじゃないですか。
そこに作り手の「本物を食べてほしい」っていう想いまで乗せてくれる。僕たちが実現したいことを全力でサポートしてくれるのは本当に頼もしいです。
これからも日本中のお客様の笑顔のために「俺の生きる道」を突き進んでいきます!
ー小林店主、ありがとうございました!
第10回 お取り寄せラーメン オブ・ザ・イヤー 2021
【総合大賞】
俺の生きる道 白山店「夢のラーメン(味付脂付き)」
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是非ご覧ください!
※この記事は「第10回 お取り寄せラーメン オブ・ザ・イヤー 2021」サイト内に掲載されたインタビュー記事をもとに、未公開トークを加えて「宅麺マガジン」用に再編集したものです。