店主インタビュー

温もりあふれる、港区の名店『中華そば むらさき山』


2008年のオープン以来、心と身体に染み渡る優しいラーメンで数多のサラリーマンと学生を支えてきた『中華そば むらさき山』。店主の柴山優一さんは、人情味溢れる温かいお人柄です。今回のインタビューも、営業中の時間帯にも関わらず快く受け入れてくださいました。今回は、そんな柴山 優一店主の想いとこだわりについて、お話をお伺いしました!

2025年03月24日 更新
温もりあふれる、港区の名店『中華そば むらさき山』 - サムネイル

思わぬ困難


ー本日はよろしくお願いいたします!まずはご経歴をお伺いしたいのですが、ラーメン業界に入られたのは何歳からだったのでしょうか?

28〜29歳のときですね。


ーラーメン屋さんの前には、何をされていたのでしょうか?

工場関係の仕事で、金属とかを削ったりするちょっと細かい仕事をしてましたね。


ーその後、どういった経緯でラーメン屋さんになられたのでしょうか?

私の地元の先輩が大井町で「中華そば のりや」(現のりや食堂) っていうお店を始めるっていうことで、その時に「一緒にやろうよ」って声をかけてもらったんですけど、その時はもちろん他の仕事をやってたんで「ちょっと無理ですね」なんて話をしてて。その後、オープンして半年ぐらい経った頃に「どうしても来てくれ」ってまた声をかけてもらって。それで入ったのが、飲食業界に入ったきっかけですね。


ー「中華そば のりや」さんでのご経験の後、独立するまでのお話をお伺いしたいです!

7年ほど働いた後に、家族と過ごす時間や、物件探しも兼ねて、3ヶ月ちょっとお休みしようと思ったんです。すごい簡単に考えてたんですけど、ちょっと物件を探そうと思ったら、全然決まらなくて(笑)。結局2年くらいかかったんですよ。



ー2年もかかったんですか!?それは驚きですね…!

家族もいたんで、これはちょっとまずいぞってなって、そこからアルバイトを始めて。
自分がこの辺のエリアに出したいと思っても、本当に決まらないんですよ。いい物件は、大手さんとか、他にも飲食店やりたい人がいるんで、水面下で決まっちゃうんですよね。でも今の物件を紹介していただいたときに、たまたま高校の近くで、よく遊びにきていた場所だったので、すぐ申し込みを入れましたね。


ー奇跡的にゆかりのある場所に決めることができたんですね!



食べ手を想って


ー『むらさき山』といえば“無化調”のイメージですが、やはり無化調にはこだわりがあるのでしょうか?

こだわってるっちゃこだわってますね。今でこそ化学調味料が体に悪いものじゃないって言われる時代になってきたんですけど、私が開店する頃は化学調味料は体に良くないって言われている状態で。賄いとかでも毎日食べますし、うちの子供たちも食べたりしてたんで、使わない方ががいいなと思って始めたのは、間違いないですね。

柴山店主の優しさが詰まったスープは、身体の芯まで染み渡る味わい。


ー食べる人のことを想ってのことなんですね!ほかに、柴山さんの作り手としての想いなどがあれば教えていただきたいです!

作り手は1日に何百杯も作るじゃないですか。でもお客さんにとっては3食の中の貴重な1食。やっぱり変なものは出せないんで、仕込みからちゃんとしたものを作って、ちゃんとしたものをだしたい。うちのスタッフもみんなその気持ちで出してますね。


ー口コミでは「接客が素晴らしい!」との声がたくさん見受けられました!接客についても意識されているのでしょうか?

接客は味作りと同じくらい大切だと思ってます。2本柱みたいな。やっぱり味は好みがあって、こっちはお客様に合わせることはできないので。でも接客って、多分日本人はみんな共通のものを持ってると思うんです。悪いよりかはいいじゃないですか。気持ちよく食べて、いいねって帰ってもらうのが一番いいと思って。だからやっぱ接客って大切だなと思ってますよね。


ーなるほど…!つまり、接客についての口コミは、スタッフの皆さまの想いがお客様にしっかりと伝わった結果ということですね!

全員に伝わらなくても一部の方には伝わって、そういう風にネットで書いてもらえるっていうのはすごい嬉しいですよね。



ー確かにそうですね!では、長い間お店を運営される中で、嬉しかったことはありますか?

今年で18年目入ってますけど、なくなっちゃうお店もいっぱいある中で、営業できているというのは嬉しいですね。うちのスタッフさん、アルバイトさん含めてみんないいメンバーなので、その中で営業していけることがとても嬉しいです。


ー何かを受賞されたことよりも、営業ができていること自体が嬉しいことなんですね!

最初の頃に雑誌載ったとか、テレビで番組組んでもらったとか、そういうことの嬉しさもありますけど、今ぱっと浮かんだのは営業を続けられていることですかね。


ーすごい素敵なお考えですね!

コロナとかもあったんでね。みんな本当に大変な思いをしたので。あれがなかったらこういう考えじゃなかったかもしれませんね。



宅麺との出会いは“男惚れ”


ー宅麺との出会いは、どのようなものだったのでしょうか?

柴山さん:知ってるかわかんないですけど、野間口さん(宅麺共同創業者)って人がいて、まぁしつこい人なんですよ(笑)。

カウンター越しに談笑する柴山さんと野間口。


柴山さん:宅麺さんから声かけていただく前に、宅麺さんと同じようなサービスを始めたところから最初に声をかけていただいたので、そこで始めることにしたんですよ。その1ヶ月後ぐらいに野間口さんがいらしたんですけど「もう1つやってるんで。手が回らないんで。」ってお断りをしたんですよ。そしたらまぁ〜しつこいわけですよ(笑)。

いや、熱いんですよ。とにかく熱くて。触ったら火傷しちゃうくらいなんですよ。何日かそういうのがあって、男惚れっていうのかな。ちょっと恥ずかしい話なんですけど、俺こういう方だったら信頼をおけるなと思ったというのがきっかけです。とにかく熱かった。


野間口:しつこくしたお店の中でも、多分トップクラスにしつこくした(笑)。


柴山さん:いやいやすごい本当すごいよね。でもその熱さが、そのお店からするとやっぱ嬉しかったし、すごい良かったですよね。とにかくもう熱々の人だわっていう。


ー柴山さんが熱量を感じ取ってくださって、大変ながらもやってくださったんですね!

柴山さん:まぁ感じ取ったってかもうバシバシきたんで(笑)。


熱い握手を交わす、柴山店主と野間口。これからも、宅麺.comはパートナー店舗とともに歩んでいく。



今後の展望


ー今後の展望をお伺いしたいです!

お店も一つですし、味に関してもいろいろなものを出すというよりは一つのものを極めたいタイプなので、あんまり派手なことはないんですけど…

化学調味料が入ってないんで、味がすごくぶれるんですよ。それをどれだけうまく抑え込んで、少しでも美味しいものを出そうかって感じで毎日戦ってる感じなんですけど、同じ味を出すっていうのは結構大変なんですよね。なので、スープもそうだし、チャーシューとかもそうだし、形は変わらないんだけど、その中でとにかくうまい一杯に持っていくっていう感じでやってる感じです。



ーこの地域とそのお客様に愛されるお店を目指していくということでしょうか?

そうですね。年齢とかを考えると、今から新店舗とかを私が出すとか、そういう感じではないですね。
すごく嬉しいのは、慶應の学生とかが食べるじゃないですか。しょっちゅう食べに来てた子とかが社会人になって、仕事とかでこっちに来たとかで「久々に来たんですよ」とか、そういうのはすごく嬉しいですよね。


今回のインタビューを通じて、柴山店主の温かいお人柄を存分に感じることができました。その人柄は、ラーメンにも表れているように思います。そんな柴山店主が手がけるこだわりの一杯を、ぜひ皆様も味わってみてください!


・プロフィール

柴山 優一 店主

和歌山ラーメンの有名店である大井町の「のりや食堂」などで修業の後、2008年に「中華そば むらさき山」をオープン。自分の子供にも安心して食べさせられるよう、化学調味料を使用しないラーメン作りをしている。


・店舗情報

中華そば むらさき山
【住所】〒108-0014 東京都港区芝5-23-8
【営業時間】11:00 - 23:00(年末年始以外 無休で営業)
【公式X】https://twitter.com/murasakiyama12
【公式Instagram】https://www.instagram.com/murasakiyama12/

中華そばむらさき山 中華そばは宅麺.comで

>>商品ページはこちら