店主インタビュー

【ラーメン大賞】『吉祥寺 武蔵家』藤崎店主「第11回お取り寄せラーメン オブ・ザ・イヤー」SPインタビュー


第11回お取り寄せラーメン・オブ・ザ・イヤーにおいて、ラーメン大賞を獲得した「吉祥寺 武蔵家」。今回は、同店を手がける藤崎 茂也店主にスペシャルインタビューを実施。心の底から愛する家系ラーメンへの想いや様々な方とのつながりなど、普段は明かされることのない貴重なお話を余すことなく語っていただきました。

2021年12月24日 更新
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第11回お取り寄せラーメンオブ・ザ・イヤーバナー

家系ラーメンが評価されたことが何より嬉しい


ー今回の「第11回お取り寄せラーメン オブ・ザ・イヤー」にて、提供されている「家系MAX(アジコメアブラオオメカタメノリ多め)」がラーメン大賞を獲得されました。
まず率直な感想を教えてください。

やっぱり嬉しいですよね。
新型コロナによって、お店自体もどうなるかわからない状況の中で、お店に来られないお客さんからも支持されたというのは非常に嬉しかったです。



ー目の届かないお客様にも食べてもらえるというのは、様々な想いがあると思います。

そうですね。吉祥寺 武蔵家では『3世代に愛されるラーメン』というのを掲げてやっているんですよね。
それこそ、様々な事情で吉祥寺を離れなければならなかったり、今のご時世ではお店にも来づらかったりと、行きたくてもお店に行けないという方もいらっしゃると思うんですね。
そんな中で、吉祥寺武蔵家を選んで買ってくれたというのは、やっぱり素直に嬉しいですよ。

あとは、今回ラーメン部門の中で大賞を取らせていただいたということで、他にも数多くジャンルがある中で、「家系」を選んでもらえたことが僕は何よりも嬉しいですね。


藤崎店主を突き動かす家系への想いとは?


ーそれでは、ラーメン店主に至るまでのご経歴を教えてください。

僕は大学卒業してから、1年間はコンピューター技術関連の仕事をしていました。
その会社を1年で辞めて、1999年に「吉祥寺 武蔵家」を開業しました。



ー1年!?さぞかし勇気がいるご決断だったと思います。
ラーメン店を始める前から、元々ラーメンがお好きだったということでしょうか?

ラーメンを頻繁に食べるようになったのは、ラーメン店を開業してからですね。
それこそ、今では年間300杯近くは食べてます。

それでも少なくなった方ですし、他の店主さんとかはもっと食べていらっしゃる方もいるんじゃないですかね?


ー年間300杯...!私も見習わなくては...
そして、今では「家系」そのものを愛していらっしゃると思いますし、様々な活動にも精力的に取り組まれている印象があります。

僕自身は、最初は吉祥寺の皆さんに家系ラーメンを食べてもらいたいという想いでスタートしています。
それがさらに広がって、日本中の方に食べてもらいたいと思うようになりました。



その手段として、通販や日本各地のラーメン店とのコラボレーションなど様々なものがあり、ジャンル問わずやってみて、少しでも家系ラーメンの認知度向上に貢献できたら本当に嬉しいですよね。


ーお店だけでなく、家系ラーメンというジャンルが愛されることが、藤崎さんにとっての目標でもあるんですね。
家系ラーメン1本で20年以上愛され続けていますが、これだけ長い間愛される秘訣などはどのようにお考えですか?

大切なのは、流行りを追いすぎず、いかにブレずにできるかということだと思います。

僕自身も「武蔵家が武蔵家らしくあるために、うちはこれで勝負していくんだ!」という芯を1つ決めています。
それ以外のことももちろんやりたくなるんですけど、そこはぐっとこらえて1つの味を突き詰めて行くことが大切じゃないかなと思います。



でもそれってとっても大変です。
時代やトレンドなど、何もかも変わってきますからね。
ちょっと売れなくなったりとかちょっと状況が変わったりとかすると、新商品や限定に手を出したくなりたくなるんですけれど、そんな時は原点に立ち帰るんですよ。

僕がラーメンを始めたのも、家系ラーメンをこの吉祥寺の地で提供したいという想いがあるので、その想いを芯として持ってこれからも続けていきたいですよね。


パンチ力抜群の家系MAX!一杯に対するこだわりとは?


ーそれでは提供されている「家系MAX」へのこだわりを教えてください。

20年以上ずっとですけど、豚骨は1日2回業者さんに納品してもらっていますし、冷凍ではなく生のものを使うようにしています。
こだわりというより、創業当初からずっと継続してやり続けている感じですね。

あと、うちのスープは1つの寸胴でずっと炊いてるんですよね。
宅麺でも営業中と同じスープを凍らせているので、「家でもクサい!」という感覚はお店と変わらず楽しめると思います(笑)



ーなるほど...(笑)
ちなみに、「味濃いめアブラ多め」のMAXな一杯ですが、男女問わず幅広く親しまれている印象があります。

もちろん幅広い世代の方に食べていただきたいですけど、僕自身は、味が濃くてこってりとした味が本当に好きという方に愛してもらえれば、それだけでも嬉しいんですよね。
色んな方に食べてもらうというのももちろん大切ですが、2回目、3回目とリピートしてもらうことが、僕自身は大切だと思ってます。


1回の食事は思い出の1ページ


ーお店ではラーメンだけでなく、ライスやキャベチャー(ザク切りにしたキャベツに刻みチャーシューをまぶしたもの)など、サイドメニューも充実している印象です。
そういったサイドメニューに対するこだわりも教えていただけますか?

まず、家系ラーメンってとにかくライスがよく合うんですよ。
だから、僕は、ラーメンだけでなく、お米も美味しいものを食べて欲しいと思っています。



それこそ、お米は、青森県にある農家さんから直接取り寄せさせてもらっています。
農家さんの人柄にも惹かれた部分があって、青森で色々見させてもらった中で、お客様にもここのお米を食べてもらいたいという想いが強くなっていきました。


ー素敵です。生産者さんとの繋がりも本当に大切ですね。
ラーメンにライスとなるとかなりのボリュームかと思いますが、女性の方も結構頼まれるんですか?

もちろんです!
男性だけではなく、女性の方も普通にライス頼まれてますよ。


ーそれは間違いなく、ラーメンがご飯を進ませていると思います!

ありがとうございます。
でも、3,4杯などたくさん食べる方は少ないですからね。
皆さん1,2杯が普通ですね。

でも、時にはラーメンはMAXで、ライスも何杯もおかわりしてしまったという日があっていいと思うんですね。
例えば、恋人にフラれた時とか、部活で厳しい練習した後とか...



思い出の1ページに残るような食事をうちのお店でしてもらえたら、もう本当に嬉しいですよね。
多くの人の思い出に残る味というのは、僕のもう1つの目標でもあります。


ー1つの味にこだわるのも、思い出の味を創りたいという想いが強いからなんですね。

そうですね。
3世代に愛されるラーメンが大きな目標ですけど、そのためには武蔵家が武蔵家であり続けることが1番重要です。
吉祥寺の地でこれからもやっていくことはもちろん、吉祥寺武蔵家の味や製法、スタイルをこれからも続けていくことが大切なことだと思っています。

その継続の結果として、多くの人の思い出の味になれたらと思っていますよ。


「店主として歩む人生は楽しい。でももう一度歩むかと言われたら歩まないかな。」


それではここで、藤崎さんにキャリアについて質問します。
もし今から進路を選択する立場に戻れるとしたら、もう一度ラーメン店主としての人生を歩みますか?

やらない!(笑)
だって毎日大変ですもん。



でも、今の仕事は本当に楽しいですよ。
だから、他のことをやりたいと思わないんですよね。
同じラーメン店主の面白い仲間がたくさんいるから、僕は本当に周りの繋がりに恵まれていると思います。

もし仮にもう一度この環境が与えられるなら、こうしてラーメン店主になると思いますね!

ー藤崎さんの明るい人柄に自然と人が集まるんだと思います!


ーそれでは最後に、藤崎さんご自身の目標や展望を教えてください。

やっぱり1番は、家系ラーメンをもっとたくさんの人に食べてもらいたいというのが大きな目標ですね。
その手段が通販であったり、他業態の飲食店とのコラボであったりするんですよね。
それらを通して、家系ラーメンというものがさらに認知度が上がればいいなと思います。



それと、働いてくれるスタッフが、幸せな人生を送れるようになると嬉しいですよね。
家系ラーメンを食べた人が美味しいと愛してくれて、その家系ラーメンを提供するお店のスタッフが結婚したり、子供を産んだりと、幸せな人生を築いていけることが僕のこれからの目標ですね。

ー藤崎さん、今回は貴重なお話をありがとうございました!


・店主プロフィール



藤崎 茂也 店主

1999年に「吉祥寺 武蔵家」を開業。
2021年の4月には両国店をオープンするなど、家系ラーメンの認知度向上のため精力的に活動している。

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